居抜き売却事例

多くの物件は、入居者募集だけを不動産業者に頼んで、審査時や入居前には家主面談があることが一般的です。

しかし、こちらの店舗は、入居者募集から退居まで管理会社さまに一任していた物件でした。

オーナーさまと家主さまとの関係は良好でしたが、管理会社さまとはあまり親しい関係性はありませんでした。契約書には当然原状回復義務（スケルトン戻し）があり、居抜きで売却することを管理会社さまへ認めて貰えるかの不安がありました。そして何より親の介護やご自身の体力的な問題から一刻も早く売却することを望んでおられました。

大きい駅ではないものの駅改札を出てすぐに店舗が見える立地にあり、近隣住民の駅までの導線に面した1階路面店。スケルトンから入居して内装を1から作った店舗は白を基調としており清潔感のある綺麗な定食屋でした。

そのため、内装だけでいえばカフェや洋食店にもピッタリ！
設備は、ダクトやグリース・トラップも完備しておりましたので居酒屋はもちろん、中華料理店やラーメン店などの重飲食でも営業可能なプラスポイントがありました。

また掃除がおろそかになりがちなグリース・トラップをはじめ厨房設備は、几帳面なオーナーさまが定期的清掃しており、とてもきれいな状態を保っておりました。

住宅立地ではありましたが駅から近く、周りに飲食店が少ないことから予想以上に内見の希望が入りました。立地だけでなく、取得費用が造作代金を入れても約150 万円と格安だったことも個人の買取り希望者からの人気の原因でした。

しかし、問い合わせや内見は多いものの現地を見ると申し込みが入りません。何故ならこのような住宅立地は、ある程度土地勘のある方でないと出店に踏み切るのが難しいからです。募集開始から約1ヶ月、ついに土地勘のある買取り希望者が現れ、内装もとても気に入ったとのことで翌日には申し込みを貰うことができました。

造作代金の交渉が入りましたが多少の減額で折り合いがつき、管理会社さまへの居抜き売却の交渉についてはオーナーさまの代わりに飲食店買取りJP担当者が全て行いました。当然当初は不信感を示しておりましたが、飲食店買取りJPの売却実績や居抜きでのメリットなどを丁寧に説明してご理解いただけました。
しかしながら審査を進める一方、1点不安点がありました。

内見段階からの懸念事項ではありましたが、同ビル内に3店舗の飲食店が入居しており、申し込みを入れていた買取り希望者の業態と、ビル内の1店舗とが同じ居酒屋業態で、メイン料理も同じになってしまうということです。
案の定、家主さまがその店舗入居者への配慮も踏まえ一時難色を示しておりました。

そこで飲食店買取りJP担当者が行ったこととして、事業計画書(顧客ターゲットや取扱うメニュー内容および価格帯など)を提示し、メイン料理が被ってしまう店舗との価格帯やターゲットの違いを説明しました。

もちろん似ているメニューも一部ありましたが、通常の居酒屋ではなく「立ち飲み居酒屋」であることなどの違いから、幸いにも家主さまからご理解いただくことができ、不安点も無事クリア！
募集開始から１ヶ月半と比較的早く引き渡しまで完了することができました！